自らの視界と引き換えに、「影を自在に操る能力」を手に入れたアサシン組織のリーダー。かつてはこれといって取り柄の無い殺し屋だったが、使用を硬く禁じられた呪法を用いて現在の地位を手に入れたのである。しかし前大会において激しい戦闘を繰り返した結果、影の力は本体の許容量を超え、逆にザトー自身を支配してしまったのであった。ザトーの体を乗っ取った影は、自分が兵器使用目的で生み出されたことを知っていた。殺戮や破壊といった滅亡的衝動に駆られつつも、それは何者かに意図的に与えられた本能であることにも気がついていた。自分を生み出した者の意思とは無関係に、自らの意思と思考を有するまでに成長していた。つまり宿命にあがなうことができる、「心」という力を得ていたのであった。しかし生まれてしまったその「心」は決して人間によりどころを得ることが許されず、孤独や疎外感が心中を覆っていったのである。やがてその悲壮は同胞を求めるようになり、今回の賞金話にギアの存在を嗅ぎ付けるのだった。 |